皆さんはヴァン・ダインの作品を読んだことがありますでしょうか?
ヴァン・ダインの作品は探偵のヴァンスが活躍するのですが、読者も推理ができる本格ミステリ。
読者も楽しめる本格ミステリの要素がたくさん詰まっているのが、今回紹介する「グリーン家殺人事件」です。
難しい本ではないので気軽に読んでみてください!
ぜひ、私の感想も参考に読むかどうかを検討してみてほしいです。
「グリーン家殺人事件」概要
- 書籍名:グリーン家殺人事件
- 著者名:ヴァン・ダイン
- 翻訳:井上勇
- ページ数:459ページ
- ミステリジャンル:本格ミステリ
あらすじを紹介
ある日、グリーン家という立派なお屋敷で2人の女性が拳銃で撃たれ1人が死亡1人がケガをしたという事件が起こった。
グリーン家はお金持ちの屋敷だったため、強盗が押し入ったものだと警察は考えた。
しかし、地方検事のマーカムのもとにグリーン家の長男であるチェスター・グリーンが現れ、「これは身内による犯行だ!」と訴えた。
マーカムはチェスターの言葉には耳を貸さなかったが、素人探偵のファイロ・ヴァンスは一度グリーン家を訪れようという。
そこからチェスターが持っていた拳銃が紛失してしまった事件や、グリーン家にはただならぬ気配や雰囲気がしていることがヴァンスには感じた。
そうしている間にまたもやグリーン家で惨劇が起きてしまう。
グリーン家の惨劇は強盗によるものなのか?それともグリーン家内部に犯人がいるのか?
ヴァン・ダインが書き上げた1ダースの作品の中でも1、2位を争う名作をご堪能あれ!
「グリーン家殺人事件」を読んだ感想
グリーン家殺人事件はヴァン・ダインの作品の中でも1、2位を争う作品なだけにかなり面白かったです。
率直に感じた感想は下記です。
- 終始、謎めいた問題が多く解決編ではすべてが解決するスッキリ感
- 本格ミステリの要素を存分に取り入れた作品で楽しめる
- 書き手がヴァン・ダイン自身なのがびっくり
3つの要点から感想を詳しく話していきます。
終始、謎めいた問題が多く解決編ではすべてが解決するスッキリ感
グリーン家殺人事件はグリーン家で起こる連続殺人。
計4回の惨劇が行われます。
警察は序盤に、強盗の仕業として解決をしようとしていましたが、素人探偵のヴァンスが疑問に思っています。
ヴァンスは強盗の仕業とは考えておらず、内部の犯行だと推理。
探偵と読者の腕の見せ所です!
最初の事件には不可解な点が多いので、読者側としてもヴァンスと一緒になって考えることができます。
すべての不可解なところが最後にはヴァンスによって華麗に解決されるので見どころです!
本格ミステリの要素を存分に取り入れた作品で楽しめる
本格ミステリの醍醐味といえば、やはり読者も推理ができるところでしょう!
グリーン家殺人事件も本格ミステリなので、探偵のヴァンスと同じように推理することが可能です。
ヒントも散りばめられているのでフェアな作品だと思います。
登場人物がいい具合にヴァンスの手助けをしているところがまた良い点です。
最後まで犯人が誰なのかが全く分からないですし、驚きの人物が犯人と判明するので衝撃のラストが待っています!
最後は私もびっくりして「噓でしょ!」と言ってしまいました!
ラストが面白い作品はやはり名作になりますね!
書き手がヴァン・ダイン自身なのがびっくり
物語には書き手という者が存在します。
例えば、有名な「シャーロックホームズシリーズ」の書き手はワトスンです。
グリーン家殺人事件での書き手兼ヴァンスの助手の立場なのがヴァン・ダインになります。
皆からは「ヴァンくん」と呼ばれています。
最初は「え、本人?」とびっくりしました。
まさかの作者がそのまま物語上でも書いているとは思いもしなくて面白かったです。
まとめ【グリーン家殺人事件】
グリーン家殺人事件は本格ミステリの中でもかなりの名作といって間違いないと思います。
数々の名作を書いてきた作家たちもヴァン・ダインに影響を受けた方は多いでしょう。
海外ミステリの中でも上位を争う「グリーン家殺人事件」ぜひお読みください。
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