綾辻行人の館シリーズ長編の「暗黒館の殺人」。
今まで作品だと時計館の殺人が一番長かったですが、時計館の殺人の倍以上あります。
正直、綾辻行人の作品は長編であればあるほど面白く感じます。
今回は、綾辻行人館シリーズの長編「暗黒館の殺人」を紹介していきます。
綾辻行人館シリーズ第六段の黒猫館の殺人の次なのでまだ読んでいない方は黒猫の殺人からをおすすめします!
「暗黒館の殺人」概要
- 書籍名:暗黒館の殺人
- 著者名:綾辻行人
- ページ数:2063ページ(全1~4巻)
- ミステリジャンル:本格ミステリ、館ミステリ、クローズドサークル
あらすじを紹介
単身、中村青司が関わっているという暗黒館に行こうとした江南。
しかし、不慮の事故により昏睡状態となり暗黒館で眠ることに。
暗黒館の物語の私こと「中也」は暗黒館当主の浦登柳士郎の息子である玄児に誘われ暗黒館にやってきた。
暗黒館では初代当主の玄遙の妻であるダリアの命日に宴がある。
中也は招かれて早速ダリアの命日、通称「ダリアの日」の宴に参加させられた。
奇妙なダリアの宴と暗黒館の数々の謎。
そして、中也の滞在期間中に起こるいくつかの殺人事件。
中也と玄児は謎を解き明かすことができるのか。
「暗黒館の殺人」を読んだ感想
暗黒館の殺人を読んだ感想は主に下記の3つです。
- 前半の伏線だらけの謎が後半で鮮やかに回収
- 暗黒館の殺人では今までの館シリーズの特徴が出ている
- 長編だけど長編とは思えない速度で読める
前半の伏線だらけの謎が後半で鮮やかに回収
暗黒館は今までの館シリーズの中でも特に謎が多い館となっています。
読んでいて「これは何だろう?」「これはどういうこと?」といったことがたくさん。
玄児が暗黒館の秘密について話してくれるのですが、とにかく焦らすに焦らしてきます!
というのも、物語の私こと「中也」が暗黒館について様々な質問をするのですが、「それについては後ほど」や「まだ話す時ではない」といった受け答えをします。
中也が読者の代弁をして「早く教えてほしい」と言う場面もありますが、「後々必ず話すから」と返事を保留に。
謎がとにかく気になる!
早く教えてほしいよ~
ですが、3~4巻ですべてが明らかとなるので安心してください。
玄児は約束を守る男です。
ラストは中也と玄児の話し合いで、謎が一気に解明されます。
出てきた謎を自分自身で考察して予想するのも面白いのでおすすめ!
暗黒館の殺人では今までの館シリーズの特徴が出ている
暗黒館には今までの館シリーズで中心となったもの、例えば十角館の殺人なら十角形の建物、時計館の殺人なら時計といったものがたくさん出てきます。
今までの館シリーズの総集編的な感じで楽しめるのです。
なので、館シリーズファンなら「これはあの時に出てきたものだ!」という風に興奮します。
前作までの館シリーズを読んでいない方は先に読んでおくことをおすすめ。
懐かしの事件やあの時に館の特徴を思い出したよ!
「あ、懐かしいな」ってことがたくさんで面白かった!
また前回までの館シリーズを読み直したくなるので、暗黒館の殺人はぜひおすすめ!
長編だけど長編とは思えない速度で読める
暗黒館の殺人は2000ページを超える超長編です。
ですが、個人的な感想だと「すぐに読み終えてしまって寂しかった」。
なぜすぐに読み終えてしまうのかというと、続きの展開が気になりすぎて一旦読み終わるということができないからです。
私は普段寝る前に読書をするのですが、「睡眠不足になるほど読み込んでしまう」ということがしばしありました。
続きが気になるような展開にしているところが非常に「ずるいな~」と思いましたね。
平気で何時間も読みふけってしまうほど面白い作品ですよ!
倍ぐらいのページがあっても楽しく読めてしまいそう!
まとめ【暗黒館の殺人】
暗黒館の殺人は長編でしたが、とても読みやすく面白かったです。
全4巻に渡る非常に長いストーリーの中でたくさんの謎があり、謎解きがありました。
ミステリ好きにはもってこいの作品ですのでぜひお読みください。
ちなみに本記事投稿日は暗黒館の殺人で登場の浦登玄児の誕生日です!
ぜひ「暗黒館の殺人」を読んで、玄児の誕生日を祝いましょう!
綾辻行人館シリーズ第8弾「びっくり館の殺人」
【びっくり館の殺人】
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